岩橋いさなです。 年末バタバタしてかなり離れてしまっていました。すみません。今しがたやっ とML読むのが追いつきました。 本年もよろしくお願いします。 さて掲題の件。 既に議論が済んでしまっている感があるところで恐縮なのですが…。 今回直ちに「誤差範囲」→「エラーバー」とすることには反対です。 私自身、「error bar」のことを日本語で話すときは恐らく「エラーバー」と いう用語を用いると思います。適した日本語訳を知らなかったのが理由です。が、 これが日本語として妥当かというと、違うと思っています。 プログラミング言語などと違い、グラフ描画は割と用語の日本語定訳が充実し ている分野だと思います。「axis」→「軸」、「grid」→「格子」、「ticks」 →「目盛」など。かなりの用語は訳語が定着しています。せっかくそのような状 況にある分野に、(一応適用されている訳語を破棄してまで)不用意に外来語を 増やしたくない、というのが私のスタンスです。 さてそうは言いつつも、今回問題の「error bar」については、使用頻度があ まり高くないこともあってか、訳語が定着しているとは言えない状況だと思いま す。ただ、現在採用されている(らしい)「誤差範囲」という訳語が LibbreOffice独自の方言かというと、そういうことでもなさそうです。 Microsoft Officeサポート「グラフの誤差範囲を追加、変更、または削除する」 http://office.microsoft.com/ja-jp/excel-help/HP010007462.aspx 統計WEB「エラーバー(誤差範囲)付き棒グラフの作り方」 http://software.ssri.co.jp/statweb2/tips/tips_18.html どうもグラフ用語として一般的というよりはMS Excel特有の訳であるような気 がしないでもないですが(苦笑)、最大シェアを誇るライバル表計算ソフトでそ れなりに公式に採用されている用語であるならばLibreOffice Calcでも採用を検 討する価値はあると思いますし、それで日本語訳として定着させていけるのなら ばむしろ望ましいことではないかと考えます。 そういうことなので私自身の意見としては「誤差範囲のままが良いのではない か」ということなのですが、絶対そのほうが良い、と主張できるほど世の中の状 況を把握できているわけでもありません。ただ本件については少し慎重に議論し て欲しい、という立場です。ですので今回直ちに「エラーバー」に変更すること には反対したいと思います。 ちなみに個人的には「誤差範囲」より直訳の「誤差棒」の方がしっくりきます。 電気技術系の定番グラフツールgnuplotの世界では「誤差範囲」ではなく「誤 差(指示)線」「誤差棒」などが使われているようです。 用法が限定的ですが、株式では「ローソク足」などの呼び方もされますよね。 --- 岩橋 伴典 CALL SIGN: JO3EMC E-mail: jo3emc@jarl.com -- Unsubscribe instructions: E-mail to discuss+unsubscribe@ja.libreoffice.org Posting guidelines + more: http://wiki.documentfoundation.org/Netiquette List archive: http://listarchives.libreoffice.org/ja/discuss/ All messages sent to this list will be publicly archived and cannot be deleted