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さてDrawの方ですが…。

【線スタイル 一覧 Draw再掲】
Draw(PDF)   http://jo3emc.c.ooco.jp/TMP/LibO_LineStyle_Draw_20200714.pdf
Draw(FODF)  http://jo3emc.c.ooco.jp/TMP/LibO_LineStyle_Draw_20200714.fodg

Drawということで。自分は簡易な技術図面で使うことが多いこともあって、JIS規格を意識してみました。といっても自分、JIS規格にも製図にも特別詳しくありません。あくまで真似事です。
作図線に関する規格としては次の2つがあるようです。

・JIS Z 8312 : 1999 製図−表示の一般原則−線の基本原則 (ISO 128-20 : 1996)
・JIS Z 8321 : 2000 製図−表示の一般原則−CADに用いる線 (ISO 128-21 : 1997 改変)

どちらも持ってません(苦笑)。が、JIS Z 8312 : 1999の図表の一部を抜粋掲載した参考書を1冊持っていて、それを参照しました。
なので以下の話はJIS Z 8321 : 2000の内容は汲み取れていないものとご理解下さい。

やむなしと言えばやむなしながら、Drawの線スタイルの寸法比率はJIS Z 
8312に合ってなさそうです(まっとうなカスタマイズの方法は今のところ自分は見つけられていません)。なので線スタイルの名前にJIS規格の名前を当てはめるのは本来不適当かも知れません。ですがひとつの指針にはなると思いますし、技術作図をする上ではある程度設計の近いネーミングを充てておくのがベターではないかと思います。
そういうスタンスに立って、いくつか提案を起こしてみました。

Drawの線スタイルは、バージョンによって試行錯誤の増減があるようですが、約20種用意されていて、前半(「Double Dash Dot Dot」まで)と後半(「Ultrafine 
Dotted」以降)とで雰囲気が違っています。前半が基本セット、後半が追加セット的な雰囲気に見えます。

後半は寸法設計やネーミングの質が低く感じられます。いろいろ難がありそうで、今回自分からは「Ultrafine Dotted」と「Fine Dashed 
(var)」の2件のみの提案に留めました。他は実装が整理されるまで非推奨の意味で未翻訳のまま放置してはどうか、という考えです。
「細かい」とか「超」の表現はJIS規格ベースではありません。「Fine」「Ultrafine」に言葉を充てただけです。「細かい」は「微細な」と迷いましたが、6.4.5やWriterの用語に合わせました。「超」は「極」にしたかったのですが、「極細かい」に違和感があって、妥協しました。
「3 Dashes 3 Dots (var)」と「2 Dots 1 
Dash」は既に提案が挙がっていて、それぞれ「三点三鎖線」「二点鎖線」とされています。JISに「三点三鎖線」ズバリはなさそうですが「二点二短鎖線」や「三点二短鎖線」はあるようで、用語としては違和感ありませんが、この2つも翻訳せず放置しておいてはどうかと、自分には思えます(Weblate用語集にも収録されているところですが…)。
「三点三鎖線」は、dotとdashの長さが2倍弱しか違わなくて視認が難しく(ほとんど点線)、「三点三鎖線」などと御大層に呼ぶに値しない(使いようが見いだせない)と思えます。
「二点鎖線」は、見た目的におかしくはないですが、類似形である一点鎖線が存在しないことと、実線・破線・一点鎖線と並んで機械製図に用いられる最も基本的な線スタイルなのに寸法設計が実寸指定(線幅を変えてもdotやdashの長さが変わらない)で、比率指定(線幅に応じてdotやdashの長さが変わる)な前半の基本セットと足並みの揃わず、同列に扱って良いのかどうか疑問を感じます。「2
 Dots 1 Dash」のネーミングも「Double Dash Dot Dot」などと比べて異質です。
ちなみにJIS規格における「一点鎖線」「二点鎖線」は参考として「long dashed short dashed line」「long dashed double-short dashed 
line」の対応英語が充てられているようで、その名の通り短点はdot(点)ではなくdash(極短線)で規格されているようです。厳密に言うと、ですが(苦笑)。そのような寸法設計の線スタイルはDrawでは用意されていません。

比較的整理がよくて基本セットに見える前半はなんとか翻訳しておきたい…のですが、用語が悩ましいところです。「Long」と「Double」をどう訳すか。
かなり無理があるのは承知で、自分は「粗い」「もっと」としてみました。
「粗い」は後半の「Fine = 
細かい」と対にする狙いです。同じ「Long」でも点線と破線で長くなっている部分が違います(すき間と破線長…破線ではすき間の寸法も変わっていますが)。両方を吸収しうる用語と考えて選んでみました。なにぶん線のことなので、「長い」では別の意味が出てきて自分は違和感があります。
「もっと」は…苦し紛れです…(苦笑)。数値的に2倍なわけではなさそうなのでニュアンスが伝われば良いのだろうと思います。「より」とか「一層」とか…。なんかないですかね…。
「Long Dash Dot」は、見た目的には一点鎖線ですが、「Double Dash 
Dot」との兼ね合いもあり、またわざわざ「Long」を冠していることもあり、「一点長鎖線」としました。「二点長鎖線」共々JISにある呼び方です(対応英語は違っています)。一点長鎖線の「一点」はJISでもdotで規格されていて、整合します(寸法比率は違っていますが)。

以上、、、ですっ!
ここでごちゃごちゃやらずとも、Weblateに対案挙げて行ってもいいのかなと思います。なんとか落とし所を探って日本語化していきたい…。

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岩橋 伴典
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